「愛欲の罠-innovation-(小次郎・森下遼一)」が総合教材としてイマイチだったのでレビュー
小次郎さんと森下遼一さん共著の恋愛総合教材「愛欲の罠-innovation-」を読み終わりましたのでレビューします。
「悪徳商法でも使われている恋愛術」
というキャッチコピーでしたので、心理誘導系とか催眠術系の教材かな? と思っていたのですが、内容を確認してみたところ、よくある恋愛ノウハウをまとめた「おしい恋愛総合教材」という印象でした。
目次【この記事の内容】
「愛欲の罠-innovation-」ってどんな教材?
「愛欲の罠-innovation-」は、著者:小次郎さんによると「ナンパ、出会い、口説き方、合コン、極秘恋愛術、SEXテクニック、裏ワザなどを解説した総合恋愛教材」という位置づけだそうです。
本教材は、2008年に小次郎さんのみの名義で「愛欲の罠」というタイトルで発売されていた教材が元になっています。2012年1月に「愛欲の罠」が販売終了した後、本教材に惚れこんでいたナンパ師の森下遼一さんが、小次郎さんの許可を得た上で「愛欲の罠」に300ページ加筆して、同年10月に「愛欲の罠-innovation-」として再販させました。著作権と販売権も森下さんの方に移っているようです。
ちなみに、著者の小次郎さんという方を存じ上げなかったので調べてみたのですが、2008年ごろまで個別恋愛コンサルを中心に活躍されていた方のようでした。ご本人の公式メルマガや公式ブログも2008年ごろからパタッと更新が途絶えており、今現在どちらを主戦場として活躍されているのかはよくわかりませんでした。
購入者限定で配信されるというメルマガに関しては、購入から1週間経った現在でも配信されてこないので「小次郎さんは今現在恋愛活動を休止しているのかな?」と思っています。ちょっと謎の多い著者さんですが、とりあえず教材をレビューしていきたいと思います。
「愛欲の罠-innovation-」は購入者限定ページからダウンロードします。教材そのものは、総ページ数745ページというボリュームあるPDFテキストです。音声や動画などはありません。
教材の内容は、教材の使い方を述べた「はじめに」と締めの挨拶が書かれた「最後に」を抜かすと
- 女の口説き方(117ページ)
- 裏恋愛術(148ページ)
- 出会いの書(92ページ)
- 合コン攻略法(31ページ)
- セックステクニックの章(33ページ)
の、5章で構成されています。恋愛総合教材の定番、マインドとファッションに関しては、本編内ではなく、なぜか特典内で解説されています。
テキストでは、小次郎さんの元々の文章と、森下さんが加筆した箇所をきちんと別枠で分けた構成になっています。加筆された部分では、森下さんが小次郎さんのノウハウやテクニックに対してさらに詳しく解説したり、プラスアルファとなるノウハウを解説したりと、本教材をより深く使っていけるようあれこれ試行錯誤した跡が読み取れます。
ただ、教材の順番がバラバラです。購入者専用サイトでは、前出のように
- 女の口説き方(会話解説)
- 裏恋愛術(恋愛テクニック解説)
- 出会いの書(出会い方解説)
- 合コン攻略法
- セックステクニックの章
という順に並んでいますが、教材を読む限り、学習順序はこの通りではありません。
と言うのも、リストの一番上にある「女の口説き方」を開いてみると、なぜか一行目に
ここまで読んでいただいたことで、あなたはたくさんの出会いの方法を手に入れることが出来たと思います。
という文章があったり、続く「裏恋愛術」の一行目には
ここまでで、出会い・デート・SEX・告白の流れは一通りご理解いただいたと思いますが、この商材はまだまだ続きます。
という文章が見受けられたほか、特典である「恋愛で勝ち組になるマインド」では、
まずは、強固なマインドを持って女性がよってくるぐらいの男性になってくださいね。
と、「まず」マインドを持つことを推奨していたりしましたので、正しい学習順序はサイトに並んでいる順番ではなく、おそらく
- 1:【特典2】恋愛で勝ち組になるマインド(まずは強固なマインドを持って、)
- 2:【特典4】森下遼一の第一印象を最大限にあげるための方法(次に身だしなみを整えて、)
- 3:出会いの書(何をどうすれば出会えるのかを知り、)
- 4:女の口説き方(恋愛テクニックを学び、)
- 5:合コン攻略法(出会いと恋愛テクニックを応用し、)
- 6:セックステクニックの章(セックスする)
が、教材の正しい学習順序ではないかと思われます(あくまで私の予想です)。
掲載されている通りの順番で学習しようとすると、おそらくどこかでつまづく可能性がありますので、順番は並び替えてたほうが良い気がします。
ちなみにですが、この並び替えた順番は、当ブログでA級に認定している恋愛総合教材「Woman Master Project」の学習順序とほぼ同一です。
Woman Master Projectと比べると…
Woman Master Projectの学習順序は、
- プロローグ:教材の使い方
- LEVEL0:マインド強化
- LEVEL1:第一印象の向上
- LEVEL2:自分と女性との立ち位置の分析方法
- LEVEL3:出会いノウハウ
- LEVEL4:メール・電話ノウハウ
- LEVEL5:デート攻略
- LEVEL6:セックステクニック
- LEVEL7:付き合った後のノウハウ
- LEVEL8:オプションとしての恋愛テクニック
- LEVEL9:出会いからセックスまでの全手順(実録音声)
- エピローグ:恋愛成功の方程式(教材全体のまとめ)
という計12項目で構成されています。
各章の細かい内容はWMPのレビューページにまとめたので省略しますが、恋愛総合教材としてどちらがわかりやすいかと言えば、私はWoman Master Projectだと即答します。
と言うのも、Woman Master Projectではひとつひとつの解説そのものにきちんと理由づけがされているほか、女性の私が読んでもかなり的確な説明を行っていたためです。なぜそうなるのか、それを行うことでどういった効果があるのか、と、ノウハウ一つ一つに対して理由づけを行うことで、「モテるとは何なのか」といった恋愛の本質部分まで理解することが出来ます。
対する「愛欲の罠-innovation-」では、ノウハウをただ羅列していることが多く、どうしても「モテる」ということの表面だけをなぞっているような印象を受けました。恋愛の基礎教材と銘打ってはいますが、Woman Master Projectと比較してしまうとどうしても浅さが気になります。上手い例えが思いつかないのですが、「愛欲の罠-innovation-」の杭よりもWoman Master Projectの杭のほうが「モテる基盤」という支持層深くまで届いているような印象です。
「愛欲の罠-innovation-」にはやはりツッコミを入れてしまった箇所が多く、ものすごく間違っているというわけではないのですが、実際に女性の心に響くかどうかと訊かれると、やや怪しい部分があります。
たぶんですが、「愛欲の罠」も発売当時は優良級の教材だったと思います。2008年当時はWoman Master Projectも存在していませんでしたし、他社の恋愛教材の数も現在よりずっと少なかったはずです。なので、当時としてはマインドやファッション、恋愛ノウハウを一度にまとめて習得できる本作は高評価を得ていた教材だったと思います。
ですが、それ以降に発売された教材が、本作よりもわかりやすく的確なものが増えてきたため、現在ではあまりオススメする必然性が見つからないというのが正直なところです。
特に、著者自身が本作を「恋愛総合教材」としている限り、レビュアー側としてはどうしても同ジャンルのWoman Master Projectと比較して優劣を付けなくてはいけません。個人的な意見ではありますが、恋愛総合教材として比較すると、Woman Master Projectの方がわかりやすく的確だと思っています。
ちなみに、Woman Master Projectがわかりやすい、と感じているのは私だけではありません。Woman Master Projectを購入いただいた方からの「お客様の声」を読んでみると、ほぼ好評を得ていることがわかります。
当ブログ「モテ道」では、教材に対して相対評価を付けています。そのため、「愛欲の罠-innovation-」に高評価を付けるためには、どうしても「同ジャンルのWoman Master Projectを超える教材か?」という目で見てしまいます。
本教材「愛欲の罠-innovation-」は性欲トラップやガールズマインドハッカーといったA級教材にも通じるものがあったので、決して悪くは無いのですが、時代を経て優良教材が増えてきた今、あえておすすめする理由は無いかと言う結論になりました。
以下、採点で評価していきます。
ありすが採点しました
価格は適切か?
10/20点
適切か、ちょっと高いかなと思います。
テキストのみ、サポート無し。購入者限定メルマガの配信もあまり頻繁ではなさそうなので(※購入から1週間以上経ちましたが、まだ1通も送られてきていません)他の教材と比較するとどうしても割高な印象です。
同じ価格帯の恋愛総合教材だと、サポートフォーラムが魅力的な大友知也さんの「純愛解体新書」がありますので、そちらの方がコスパは良いと思います。
販売広告は適切?
12/20点
キャッチコピーが言い過ぎかな…とちょっと気になりました。
例えば、「悪徳商法でも使われている恋愛術」とありますが、教材にツッコミを入れてしまった割合が多く、どこの部分を指しているのかがイマイチ読み取れませんでした。
また、「最高の女を最短で」とか「正攻法は、愛欲の罠-innovation-で、お伝えしません」ともありますが、裏技的な恋愛テクニックではなく、正攻法でごく一般的な時間をかけてアプローチしていくノウハウでした。
更には、「女性の本能と欲を刺激することで女の心を強制的に引き寄せ、『あなたがいないと生きていけない』と言われてしまう」そうですが、残念ながら私自身の本能と欲はあまり刺激されませんでした。
いずれも私自身の主観ではありますが、景品表示法のうち「誇大広告」に該当する恐れがあります。その他、二重価格表示やカウントダウンタイマーなどは特に見当たりませんでした。
非モテ男子でも再現可能なテクニックか?
12/20点
やや困難です。
マインドや身だしなみ、第一印象といった基礎の基礎の基礎部分に関しては再現可能ですが、それ以降の恋愛ノウハウになると再現が難しくなります。
と言うのは「○○をすればいい」「▼▼がベスト」のようにポイントを解説してくれはするのですが、「じゃあその○○をするには何から始めればよいのか」「何をどうすれば▼▼につながるのか」といった、成功までの手順がイマイチ手薄です。そのため、教材が示す各ポイントを理解したら、あとは自分で何とかする、という行動力が必要となります。決して思考停止のままモテるノウハウではありません。
加えて、教材内で例として挙げられている会話例がかなり微妙なので、本教材とは別に会話教材やメール教材等で補強する必要があります。
応用可能な力が身に付くか
10/20点
身に付きにくいと思われます。
本教材では恋愛ノウハウを総合的、かつ基礎から解説してはくれるのですが、同ジャンルのWoman Master Projectと比べると、どうしても浅さが気になります。
「なぜそれを行うのか」「それを行うことでどうなるのか」といった理論が薄く、書いてあってもあまり納得できる内容でないことから、基礎固めをするにはやや心細い印象です。応用できるだけの基礎を身につけるのであれば、Woman Master Projectのほうが無難です。
女性がされて嬉しいテクニックか
8/20点
相手の女性と友達レベルで仲良くなっていないと、再現が難しいものが大多数です。
教材内の会話例を色々と読んでは見ましたが、どうしても「かまってちゃん」のような男性像が浮かびます。絡んでほしい、こっちを見てほしい、と言ったアピールが会話のあちこちに見え隠れし、非常にめんどくさい男になっています。
めんどくさい男であっても、友達であれば笑い話にできます。ですが、初対面とか、顔見知り程度でこの会話をされると、あまり好意を抱きません。「何この人…」と、女性が若干距離を取りたがる会話内容です。
あくまで個人的な印象ですが、この教材全体を通して「女性に負けちゃいけない!」「女性の上に立たなきゃ!」みたいな必死さを感じてしまいました。TAVとはまた違った上から目線で、ある意味新鮮でした。
結論!ありすの評価は?
52/100点
2008年の発売当時は、今と比べると他の恋愛教材もネットの情報も少なかったと思いますので、それほど悪くはなかった教材だったと思います。ただ前述のように、現在では恋愛総合教材である以上、同ジャンルのWoman Master Projectと比較しなくてはいけないため、相対的に評価が下がりました。
「電話で確実にデートをするための具体的な流れ」「とんでもなく高確率で成功する告白の方法」など、私自身も納得できたノウハウも一部あり、ものすごく間違った内容の教材と言うわけではありません。ただ、サポート無し、音声無し、動画無し、でテキストのみの教材なので、あまり全力でオススメしたいとは思えませんでした。
「愛欲の罠-innovation-」の価格が魅力的で買おうかどうか迷っている、ということであれば、同価格帯でサポートが付いている恋愛総合教材「純愛解体新書」の方が良いですし、恋愛総合教材のベストを探したいということであれば「Woman Master Project」のほうが良いと思います。
「愛欲の罠-innovation-」は、よりよい後続の教材が出てきたため相対的にランクダウン。再現するにあたっては、相手の女性と最低でも友達レベルまで仲良くなっておくことが必須。
※残念教材のため、「モテ道」からはリンクしておりません。